過去ログ - 澪「シンクロナイズドドリーミング」
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23:名無しNIPPER[sage saga]
2016/09/09(金) 16:25:50.36 ID:ROM1DOs8o
――大成功だった。そう言っても過言じゃないだろう。会場を包み込む、割れんばかりの拍手がそれを証明している。
ハスキー唯も負い目からかコーラス等で一緒に歌ってくれて、私個人としても楽しい時間となった。
観客の人達も、楽しんでくれたなら嬉しい。
澪「みんな・・・ありがとー!!!」
私が叫ぶと、歓声と拍手がさらに増す。
本当に私達のライブは大成功を収めた。唯の見せてくれた未来通りに。
唯のおかげで。唯と一緒に居られたおかげで・・・
唯「・・・えへへ」
ちらりと唯を見遣ると、まだ演奏後の高揚感が抜け切っていない赤い顔で微笑み返してくれた。
それに満足して、客席の方に向き直り、一礼。その後、撤収しようと舞台袖に向けて数歩歩いた瞬間――何かに、足を取られた。
澪「うわっ!?」
唯「澪ちゃん危ない!」
倒れる――そう思い目を瞑ったけど、訪れた衝撃はごく僅か。
感じられたのは柔らかいものに抱き止められた程度の衝撃と、楽器同士が軽くぶつかった様な音だけだった。
恐る恐る、目を開ける。
唯「大丈夫? 澪ちゃん」
澪「あ・・・唯。あ、ありがと」
唯「私もあのへんでつまずいたからねー。澪ちゃんのほう見ててよかったよ」
澪「あ、あはは・・・最後にコケてちゃ格好つかないよな」
唯「そんなことないよ。澪ちゃん、かっこよかったよ」
抱き止められたまま間近で語り合うというのは思っていたよりかなり恥ずかしく、どう返事をすべきかわからない。
ぜんぜん頭が回らない。せめて相手が想い人でなかったなら違うんだろうけど。
っていうか、そうだ、離れればいいんだ。近いからこうなるんだ、うん。
一つの結論に達した時、ようやく頭が少し冷えた気がして、周囲の状況も見えてくる。
・・・気のせいか、黄色い声とカメラのシャッター音が鳴り響いているような?
律「ええい、撤収だ撤収! 澪!唯!行くぞ! ムギもいい加減現実に戻って来ーい!」
紬「・・・はッ!? はい!」
澪「も、戻ろう、唯」
唯「う、うん」
・・・なんだろう、黄色い声とシャッター音の原因がよくわからないんだけど、なんか嫌な予感がするような・・・あとムギは何があったんだろう・・・
・・・ま、まあ、深く考えないようにしよう、うん。
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