過去ログ - 澪「シンクロナイズドドリーミング」
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53:名無しNIPPER[sage saga]
2016/09/09(金) 17:22:33.81 ID:ROM1DOs8o
澪「・・・それでも、そこにあなたはいない。私達はそれがどうしても嫌なんだ」
彼女「元々住む世界が違うのです。現実世界と夢の世界、どちらを優先するべきかすら判らない貴女達ではないでしょう?」
唯「優先とかじゃなくて、どっちも欲しいの。恋人も欲しいけど、友達も大切にしたいの。それっておかしなこと?」
彼女「おかしくはないですが、同じ世界に住む人との間だけでしか通じない理屈ですね。もう一度言いますが、私と貴女達は住む世界が違うのです」
感じた情のままに行動した私達を、理で屈しようとする彼女。
こうして会話が平行線になるのは最初からわかりきっていた事。この『作戦その2』は、嘘も隠し事もない、要するにただの真正面からの殴り合いなのだから。
でもきっと、切れる手札はこちらの方が多い。勝算はそこにある。私はそう信じ、いかにも唯向きなこの作戦に乗ったのだ。
そう、嘘や隠し事は苦手だけど、突飛な発想が得意な唯向きの。
彼女「それにそもそも――」
唯「――だったら、住む世界を同じには出来ないのかな」
彼女「!?」
私と唯の考えを感じ取ったであろう彼女の顔に、驚きの色が映る。
始めて見る類の表情を引き出した事が、少し誇らしい。
澪「あなたがどういう経緯でここにいるのかはわからない。どういう原理でここで生きているのかもわからない。わからないことだらけだから、この世界を作った人と話したい」
唯の突飛な発想を私が補う形で出した、解決策とも呼べない解決策。
『この世界について、今から知る』
行き当たりばったりにも程があるけれど、これをしない事には何も見えてこないだろう、というのが私の結論だった。
唯の突飛な発想の実行が可能なのか不可能なのか、それさえも私達は知らない。だから知る必要がある。
普通に考えたら不可能に思える。でも、そもそもが他人の意識を読み取り、夢に介入するというトンデモな事をやらかしているこのユリームシステムだ、常識では測れない。
それにキューピッドのイメージ通り、彼女の上に立つ存在がカミサマである可能性もある。カミサマなら不可能はないはずだ。
・・・全ては、この世界について知る事が出来れば明らかになる。
彼女「・・・そんな事を口にした人は初めてです」
澪「いつもいつもあなたにとって想定外のことばかり言ってて、悪いと思ってる。けど、何も知らないまま諦めたくはないんだ」
唯「っていうか、ちゃんと知ってても諦めたくないけどね」
彼女「・・・この世界、ひいてはユリームシステムを作った人なら確かに存在します。私の上司とも言える存在。彼女は女神様と呼ばれています」
唯「女神様・・・」
彼女「しかし残念ながら、女神様との連絡は常に一方通行です。私の方から女神様を呼び出す方法はありません」
澪「そんな!」
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