15:名無しNIPPER
2016/09/09(金) 21:09:26.88 ID:mHQTk8ix0
「小梅から聞いたわよ、Pが夜な夜な溜め池に呼び寄せられてるって」
「いやでも、なんでこの場所がわかったんだ…?」
「前に言ってたじゃない。『アパートの近くにネットカフェがあってよく漫画を読みに行く』とか」
「それだけの情報で…?」
「ネットカフェの名前は私が覚えてたから…近くに大きな溜め池のある店舗を朋さんが調べてくれたの…」
「マジか…朋、お前占い師より探偵の方が適性あるんじゃないか?」
「冗談言ってる場合じゃないわよ!本当に心配したんだから、バカ…!」
再び俺の腹に頭を押し付けた朋はそのまま声を出して泣いた。
その朋の頭を小梅が撫でている…
奇妙な光景だ。
「二人とも…心配かけてごめんな」
「ううん…Pさんが無事なら、それでいいよ…」
小梅がほっとした表情で俺を見上げる。
こんな風に心配をかけるくらいなら、いっそ事務所に泊まった方が良かったのかもしれないな。
今となっては後の祭だが…
未だ俺の胸でしゃくり上げる朋の頭に手を置いたところで、ピリリ…ピリリ…と電子音が響いた。
どうやらその音は俺のカバンから聞こえてくるようだ。
「すまん、朋。ちょっと電話が鳴ってるみたいだから…」
無言のまま朋は俺から離れる。
比較的おしゃべりな朋が静かにしている現状を見て、俺は事の重大さを思い知った。
原因が何であれ、心配をかけてしまったことに違いはない。
後でちゃんと謝らないと…
それはともかく、今はとにかく電話に出なければ。
着信元は…事務所?
なぜ事務所から架電が…
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