過去ログ - ありす「あのっ!」 杏「んぁ……?」
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38: ◆fuWkWfr/Bc[sage]
2016/09/09(金) 23:34:43.23 ID:qEnsLMCCo

ありす(――瞬間。視界が開けたような感覚がありました)

ありす(喉が詰まっていたような感覚も消え去って、今ではしっかりと言葉を発することもできそうです)

ありす(曲のイントロが流れ出す。レッスン中に何度も聞いた曲。杏さんに何度もアドバイスをもらった曲)

ありす「――♪」

ありす(後はもう、流れるまま。歌詞は自然と口から出て、ステップは練習通りに)

ありす(観客の人たちを見る余裕さえあって。でもそれが夢見心地で、本当にあったことなのか分からなくて)

ありす(歌い終わると、待っていたのは歓声と拍手。これが自分に向けられたものだということが、にわかには信じがたい光景です)

ありす(もう、無我夢中で全てをやった、という感じです。問題なく終わったのが嘘に思えるくらいに)

ありす(正気に戻ったのは、全てを終えてステージ裏に戻ってからでした。マイクを手放した途端にどっと疲れが出てきて、その場にへたり込んでしまいそうになります)

ありす(乱れた息を整えていると、杏さんがこちらに歩いてきているのが見えました)

杏「お疲れさま。いいステージだったよ」

ありす「あ……ありがとう、ございます」

杏「あんだけ胸を張って、堂々とできたんだから凄いって。初舞台とは思えないくらい」

ありす「い、言いすぎですよ」

杏「いやいや、ほんとに。これじゃあ杏も頑張らないといけないじゃん」

ありす「え?」

杏「後輩にかっこわるいところ見せられないからね。それじゃ、行ってくるよ」スタスタ

ありす「……あのっ!」

杏「ん?」

ありす「あの……頑張って、ください。応援、してますから」

杏「……ん。ありがと」



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