過去ログ - 裕子「特別なことができるなら」
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27: ◆R4LxbbyKhE[saga]
2016/09/10(土) 22:02:54.49 ID:jzgcTAa+0

裕子(こういう時は糸でんわ……使えば……糸でんわ……なんでだっけ……?)

生身で宇宙に行っても生存可能になってしまった少女が、たった一人の女性に見捨てられるのが嫌で必死に悩む。その姿は
ある意味滑稽で、しかしとても大切な、堀裕子という人間がまだ残っている証でもあった。

裕子(やっぱり素直に言葉で謝るのが一番のはず……だけどプロデューサー、許してくれるかな……)

これまでのプロデューサーとの思い出から仲直りする方法を探っては、どうしてその時そんなことをしたのかという
疑問が浮かんでまた振り出しに戻る。そんな繰り返しを続けながら、どうにか自分から謝る決断をしようとした
裕子は、ふと太陽の方向を見つめて首を傾げた。

裕子(……むむ? いまなにか……)

異様な気配を感じたのか、裕子は目に力を込めて太陽の方向へと視界を伸ばしていく。まるで流れる映像のように地球が通り過ぎ
宇宙に浮かぶ星々の形が線になるまでに視界だけを動かした裕子は、金星に視界を伸ばす前に、その気配の源を視認した。

裕子(あれって……!)

それは宇宙全体からみたら塵以下であっても、人から見れば圧倒的な大きさの小惑星。油断すれば裕子でも
見失ってしまいそうなほど凄まじい速度で動くその物体は、裕子の感じた異様な気配が示す通り、まっすぐ
地球へと向かって来ていた。



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