過去ログ - 裕子「特別なことができるなら」
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37: ◆R4LxbbyKhE[saga]
2016/09/10(土) 22:29:52.13 ID:jzgcTAa+0

裕子「――ハッ!?」

不思議な夢を見ていた堀裕子は、そこで目を覚まし、状況を飲み込めないのか目をパチクリとさせながら天井を見つめた。

裕子「ここは……どこ?」

見覚えのある白い天井から視線を移すと、白いカーテン、白い壁、白いベッドが立て続けに視界に入ってくる。
少なくとも自分の部屋でないことだけは理解しながら身体を起き上がらせた裕子は、自分の服装も部屋と同じように
真っ白なものに着替えさせられていることに気付く。

裕子「……なんで、私……っ!?」

ズキリと鈍い痛みが頭を襲い、思わず顔に手を当てた裕子はここで少しずつここまでの経緯を思い出し始めていく。

裕子(そうだ、私、すごい力に目覚めて……それで色々あって、小惑星を逸らして……)

けれどもそれはまさしく夢物語のようで、赤熱していたはずの両腕も、血の涙を流してなにも見えなくなっていた両目も
正常に戻っていることを確認してしまえば、裕子は思わず首を傾げてしまう。

裕子(やっぱりあれは……夢だったのかな……?)

ここで何気なく隣の棚に視線を移した裕子は、そこに載せられていた新聞に気付いて手にとった。新聞には大きな見出しで
『小惑星の接近、またしても観測出来ずか』などといった文言が踊っており、さらに内容を読んでいくと、今回の
小惑星が地球から逸れたのはまさしく奇跡であることや、小惑星が残した粒子の尾については、未だ学者達の
間でも見解が分かれていることなどが記載されていた。

裕子「夢じゃ……なかったんだ……」

裕子P「本当は、夢でも良かったんだけど」

裕子「わわっ!? プロデューサー!?」

新聞に夢中になっていた裕子は側によってきていたプロデューサーに気付かず、慌てたのか新聞を放り投げてしまう。
それをうまく掴みとり元の場所に戻したプロデューサーは、裕子の身体を一通り眺めた後、身体上はどこにもおかしな
部分が残っていないことに安堵する。



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