38: ◆R4LxbbyKhE[saga]
2016/09/10(土) 22:31:11.16 ID:jzgcTAa+0
裕子P「でも、おかげでもっとユッコのことを大事にしようって思えるようになったから、結果としては良かったのかも」
裕子「えへへ……あ、それでプロデューサー。私は今回何日くらい眠ってたんですか?」
裕子P「……5日」
裕子「5日!? そ、それはその……ご心配をお掛けして……」
裕子P「……まぁでも、こうしてちゃんと目覚めてくれるって信じてたから」
裕子が自分の道を思い出したように、プロデューサーもまたあの騒ぎで裕子のことを信じる気持ちを強めたのか、
その表情は以前似たようなことがあった時よりも穏やかで、あの時のように慌てている様子もなかった。
それが嬉しくも微妙に不満に感じてしまう自分は贅沢者なのかなと考えながら、裕子はふと何かが気になったのか
扉の入り口に視線を向ける。
裕子P「どうかしたの?」
裕子「いえちょっと……むむむむーん!!」
少し前までやっていたのと同じように力んでみるも、扉はまったく反応せず、次に棚に置かれていたプラスチックのスプーンを
手にとった裕子は、今度は手に力を込めて叫ぶ。
裕子「ムムムーン! ……たはぁ、だめみたいです」
プラスチックのスプーンもまた、力んだにも関わらずその形状は変化しておらず、裕子は自分の中からあの人間離れした
力が失われたことを理解した。
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