過去ログ - 若林智香のファンになった男性の話。
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4:名無しNIPPER
2016/09/13(火) 15:24:35.56 ID:bJ2kGf4/0
「あの!」

 瞬間、パッと目を開く。目の前には、一人の少女。

「――駅ですっ。降りる駅……でしたよね?」

「あ、ああ」

 まだはっきりとしない意識のまま、私は答える。目の前の少女は朗らかに笑い、

「それじゃ、降りましょうっ! アタシも、ここが降りる駅なのでっ」

 私の手をとり、すみませんと言いながら電車を降りた。

 その時には……具体的に言えば、手をとられた瞬間から、私の意識ははっきりとしてきており、はっきりとしてきたからこそ、今の自分の状況がよくわからなくなっていた。

 自分より一回り近くは年下だろう少女に手をとられて電車を降りる……冷静になって考えると、なんだか変な絵面である。それを恥ずかしいと思うより前に嬉しく感じてしまっている自分に気付いた時は自分はそこまで女に飢えていたのか、と自己嫌悪さえ覚えた。



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