過去ログ - 星輝子「第3.5回 フレ志希のケミカルカオスキュートラジオ(仮)」
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10: ◆mBiXSAH/fw[sage saga]
2016/09/14(水) 00:00:50.17 ID:+hqPN1mO0

TRACK7.SOUL OF FIELD

これは遠い日の記憶。
戦いに明け暮れた合間、つかの間の休みの日のこと。

グラスを傾けながら男は話す。

「お主は戦うとき奇声を上げるんじゃな。アレはなんじゃ? 『ヒャッハー』ってやつじゃ」

俺はふと思案し、思い至る。

「あぁアレか。始めて戦場に出たとき時、呼吸をしようとして腹の底から叫んだ言葉だ。
意味は無い。だが、言い易いんだ。あの時、始めて口にした言葉じゃない気がした」

「ふっふっふ。本当に変わったヤツじゃな。気のせいじゃろう」

「きっと気のせいだ。だが、気のせいじゃない」

男は心底不思議そうな顔をする。

「んん? どういうことじゃ?」

「正解が無いのさ。他人が言ってもそれはただの奇声でしかないが、俺が信じれば『ヒャッハー』は正真正銘カンフル剤さ」

なるほど得心いったという表情を男は浮かべる。

「ふっふっふ。違いないのう」

「だろ? プラシーボ効果、信じるものは救われるってやつさ」

「神には祈っていないし信じてもいないのじゃろう?」

「あぁ、罪深い俺を救う神は居ない。だから俺は俺を信じて、俺が俺を救うのさ」

「なんじゃ。神がダメなら仏頼みかと思ったら、真逆のリアリスティック思考じゃな」

「当たり前だ。物事は全て『やる』か、『やらない』かだ」



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