過去ログ - 姫川友紀「好きって気持ち、少しまえ」
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◆saguDXyqCw
2016/09/14(水) 00:57:33.37 ID:Gp4ENr9z0
やってきたのはプロデューサーだった。
「あー、あはは。お疲れさま、プロデューサー!」
「おう、お疲れ……って、どうかした」
挙動不審なあたしにプロデューサーは不思議そうに瞼を瞬かせていた。
「も、もうお仕事に行く?」
「まだ時間あるだろ」
「あはは、そうだね……」
「? 気持ちが急かすのは分かるけど、もうちょっと待ってろよ。仕事残ってるし」
「はーい」
「……ところで、なんで俺の机の傍にいるんだ?」
やっぱり気になるよねー。
「あーいや。ほら。プロデューサーの机にゴミが貯まってたから、こう……ゴミ箱ストラックアウトでもしようかと!」
あたしは空き缶を手に取るとゴミ箱に向かって投げるそぶりをする。
すると、中身が少し残ってみたいで、それが床に散ってしまった。
「あっ!」
「おいこらっ……まったく」
プロデューサーは両手を腰につけると、肩で嘆息。給湯室の方を指さした。
「雑巾は向こうです」
「……はーい」
あたしに掃除をしろということのようだ。自業自得なので大人しく従う。
誤魔化せたみたいだからいっか。
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