過去ログ - 姫川友紀「好きって気持ち、少しまえ」
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30: ◆saguDXyqCw
2016/09/14(水) 01:23:29.51 ID:Gp4ENr9z0


 窓の外を見ると、プロデューサーさんが戻ってくるところだった。

 表情が少し険しい。


「どうかしたの、プロデューサー?」

「いや、どうも連絡ミスがあったみたいで、相手方に撮影予定日が間違って伝わってたみたいなんだ」

「えっ」


 あたしは目を丸くする。それって結構まずい状態なんじゃない? 

 ロケ車の方を見ると、女性スタッフが今にも泣きそうな顔でこちらを見ていた。

 新人だと言っていたし、あの人が間違えちゃったのかもしれない。


「じゃあ、どうするの?今日は撮影しないの?」


 あたしも不安になった。あたしだって他の仕事がある。新しい日程だと出演できないかもしれなかった。

 そうなれば、代打の代打を出されてしまう。


「いや、ちゃんと今日やる。安心しろ」
 
 あたしを落ち着かせるようにプロデューサーは言った。


「今日撮影しなきゃ放送に間に合わなくなるらしいしな。
 事情を話したら、どの店も今日の撮影で問題ないって言ってくれたそうだ。
 ただ、お店も準備の手間とかあるから、予定はグチャグチャだぞ。それでもいけるか?」


 プロデューサーが確認してくる。

 撮影がおこなわれるなら、雨天だろうが嵐だろうが問題ない。

 あたしは力強く笑って見せた。


「任せてよ。どんな状況でも全力プレー!それがあたしのスタイルだからね!」






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