過去ログ - 姫川友紀「好きって気持ち、少しまえ」
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34: ◆saguDXyqCw
2016/09/14(水) 01:30:43.52 ID:Gp4ENr9z0


――


 その後も撮影を続けて、残り一軒のところまでなんとかやってくることができた。

 ただ、そこで撮影終了の予定時間がやってきた。

 しかも最後の一軒というのが、あのオリジナルのアクセサリーを販売しているお店らしい。

 どうも、今日は用事で遠出をしていたらしく、こちらに戻ってくるまで、まだ三十分ほどかかるとのこと。

 それからの準備などを考えれば、一時間近くはオーバーするだろう。


「そんなにですか……」


 事情を説明されたプロデューサーは眉間に皺を寄せる。

 すっかり日が傾き、商店街は藍色のグラデーションが掛っていた。

 部活帰りだろうか、エナメルバックを持った女子高校生があたしに気が付いたようだ。

 こちらに向けて目を輝かせていたので、笑顔で手を振ってみると嬉しそうな声を上げた。

 彼女たちは何部なのかな、なんて考えながらあたしはプロデューサー達の話に耳を傾け直した。

 向こうのディレクターは困り顔の笑顔を浮かべていた。


「なんとかなりませんか。こちらの手違いでご迷惑をおかけしてるのは分かってますけど」

「もちろん、ならなくもないですが……」


 プロデューサーは口を結びながら逡巡させる。


「その店の紹介は、友紀抜きじゃいけませんかね」






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