過去ログ - 曜「見て!イルカの真似ー!」
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26:名無しNIPPER[saga]
2016/09/14(水) 21:22:09.78 ID:BjprVN+x0

善子「曜さんは、何でセンターを引き受けたの?」

曜「――」

真っ白になった頭に響いた善子の問いに、無意識に答えていた。

曜「…千歌ちゃんが、推薦してくれたんだ。曜ちゃんのセンターがみたいって。梨子ちゃんもそう言ってくれたんだ。だから。」

言葉にしてからはっとする。今自分は、信じられないほど不誠実なことを言ったのではないだろうか。
恐る恐る善子を見るも、特に表情は変わっていない。

それで?なんて先を促してくる。
言われるがままに口が動いた。

曜「千歌ちゃんが褒めてくれるんだ。曜ちゃんすごいって。点が上がるたびに喜んでくれるんだ。善子ちゃんも、おめでとうって言ってくれるんだ。
ダイヤさんも、褒めてくれるんだ。だから、もっとって…。」

止まらなかった。いつの間にか頬には涙が流れていた。

曜「全然、お客さんのためなんかじゃ、ないっ!私っ…!皆の、千歌ちゃんのっ!Aqoursの皆の喜んでる顔が!褒めてくれる言葉が欲しくてっ!」

不誠実だ。自分の言葉に嫌悪感を抱く。
皆は純粋に輝くために、観客に喜んでもらえるようにと練習している。

そんな中、自分だけ、自分だけが浅ましくて、意地汚くて。

曜「私…っ!センターなんて出来ないよぉ!私だけ!勝手な理由でっ!こんなのセンター失格――」

善子「失格なんかじゃないっ!!」

曜「え――」

不意に、ふわりと抱きしめられた。

自分の壁をボロボロと崩し、露呈した脆い身体を抱きしめてくれた善子は、なんだか羽のように柔らかかった。



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