過去ログ - 【デレマスSS】あなたの温度【藤原肇】
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5:名無しNIPPER[sage saga]
2016/09/15(木) 23:45:07.67 ID:IDZYafcJ0
布団に戻るよう促され、再度横になった私の傍にちょこんと座る芳乃ちゃん。和服姿のためだろうか、正座がとても絵になる。
「調子のほどはいかがでしてー?」
「少し眠ったんだけど、あんまり良くないかな…ケホッ」
「寮母さんからお話は伺いましたー。風邪のときには果物を取るとよいかと思いましてー。食べられそうにないならば無理はしませぬようー」
「ありがと、お昼は入りそうになかったけど、果物なら食べられるかも」
「それは行幸ー。それでは病の時には定番のー、桃などどうでしょうー」
慣れた手つきでつるつると桃の皮を剥いていく芳乃ちゃん。
こんなに器用だったんだ、ちょっと意外かもしれない。
体を起こすともう桃は一口大に切られていた。
布団の上で食事するのはあまりよくないことだけど、今日ばかりは許してほしい。
「きれいにむけましてー。はい、あーん」
「…え?」
「あーん、でしてー」
「て、手は動かせるから大丈夫…」
「あーん、でしてー?」
「…あーん」
観念して食べさせてもらう。
ひんやりとした桃は痛む喉を癒やしてくれるようだった。
「モグモグ…ゴクン。うん、美味しい、ありがとうね。あとは自分で…」
「なによりでしてー。はい、あーんー」
「………あーん(カァァ)」
桃はとても美味しかった。
ただ、ちょっぴり熱が上がったかもしれない。


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