12: ◆9W6PAVDo7.[saga]
2016/09/18(日) 02:11:43.52 ID:+LIob3Yo0
回収組としての任務を行い、身体を温める為の休憩として、確保しておいたエリア内の建物の中で2人は休んでいた。回収しておいたロウソクに火を灯し、それを暖代わりにする。この状況下ではないよりはマシな暖房器具だ。
「でも、本当にいいス?」
寒い寒いと呟いていたフェイが、手をさすりながら主語もなく平山に聞いてくる。何であるかおおよそ想像はついた彼女は、いいんだとだけ答えた。
当然、会話はそれですぐに止まったが、フェイは納得しないような表情をしながら寒さと格闘する。そんな状態が続く。
「レジスタンスの武器庫があると思われる情報、特定するまでは伝えるのに早い」
WWPとの交戦と同じくして、回収組もその日活動したエリア内にあった三葉系列の企業の調査を行っていた。その際に、密輸入していた武器の保管庫がこの都市内にあるらしい情報を入手していた。
また、それが他の組織に分配する為の一時保管としてのものなのか、大元の保管庫になるかも詳細ははっきりしていない。管理していたであろう社員の端末は壊れており、とぎれとぎれの書類でしか判断できない状態。もしかすればこの都市にあるかも怪しい状況だ。
「それに、レジスタンス自体が友好な組織とは限らん。こちらもいくらかの交渉のカードは持っておかなければいけない。そのことを考えると…、不確かなまま報告はできない」
交渉役は喜読がいる。その上で、拠点に利をもたらす交渉を進めるなら、HP(ホムンクルス計画)以外にレジスタンスに関わる情報もいくつか持っていること。その情報が半端な状態では意味をなさない。そう回収組のリーダーとして平山は判断していた。
ただ、その情報を正確なものにする任務と、アミューズメント施設の確保を進める任務。これを両立させるのは、骨が折れるなと軽く首を振った。
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