過去ログ - これから日記を書く 6冊目
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794: ◆e6bTV9S.2E[saga]
2017/02/19(日) 02:40:34.80 ID:OQwYOUM90
ハンターはいつも通り1人だった。惨劇によって家族を失う前や、惨劇前は人といたような気はしたが、今の彼にとってはそれが自然な状況だ。

この世界において、ゾンビに憎しみを抱いていない人間は、いないと言っていいだろう。だが、その中において彼は何よりもゾンビを、そして敵対性のミュータントを憎んでいる。そしてその生き方が、人との関わりを薄くしていた。

守るべき者が無くなった彼はよく知っている。それがない事による、自分の命の軽さを。だから、どんな無謀なことも躊躇する必要はなくなっていた。だから、当時に恐れていることもある。また新たに守る者が出来てしまえば、自分は自由に身動きできなくなるだろうという予感に。

必要なのは、どんな化け物であろうと狩り取れる力のみ。ハンターが欲しているのはそれしかない。そうできなくなることは、邪魔でしかない。

ある程度の処理を終わらせ、彼は物資の探索をしている。ある程度の物資はそのまま拠点に渡しているが、やはり自分用に使えるものがないかというのが主眼になっている。そういうこともあって、小さいながらも見つけたホームセンター内を探索していた。

武器になりそうなものは、大体ここに来れば見つかる。もちろん他の生存者が持っていっていることもあるが、それでも何かしらは見つかるものだ。とはいっても、あらゆる武器を集めてきたハンターには、今更なものも多い。

だが、久しぶりに彼のお眼鏡にかなうものがあり、それをデルフィアで引き寄せた。円盤で刃がのこぎり状になっているもの。夏、公園などで草刈りをしている器具につけられている部品のようだ。

ここのところ、投げナイフの練習をしているフェイの姿を見て、折角デルフィアもあるのだから、そういったものもないかと入ったのが、当たりだったようだ。その刃をフリスビーの要領で投げ飛ばし、デルフィアで吸い寄せる。回転しながら襲う刃は、十分すぎる脅威(ぶりょく)にハンターは見えた。


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