847: ◆e6bTV9S.2E[saga]
2017/02/27(月) 01:06:49.70 ID:7CovZN+20
放浪者はフェアリーと共に拠点へたどり着いたのは、もう間もなく夜になる頃だった。おおよその到着予定は拠点に伝えているからそのことで混乱はないと思うが、フェアリーがどうなるかが問題だ。
そう、フェアリーだがしばらくの間拠点に居ることになった。もちろん、放浪者は彼女に一切の強要はしていない。彼女自身が下した判断だ。その上で、放浪者どちらかと言えば、人見知りである彼女に、知らない人間が多数いることなど、プラスではないことも説明している。
『でもー、ビジョンのおにーちゃんが、ゆりおねーちゃんを探せるって言ってたよ?』
それも当然肯定した。サポートチームならできないことではない。もっとも、優秀な彼等であっても、詳しい情報がなければ、今の状況では砂漠に落ちた黒ゴマを探すような作業ではある。とも言ったが、彼女はよくわかっていない様子だった。
バリケードに守られた拠点が目に入る。さて、山中、後は遠征選抜メンバー以外にどう説明したものかと、考えを回す。
「…皆良い人間さんなんだよねー?」
心配そうに顔を覗き込んでくるフェアリー。結局、会わせなければどうなるかもわからないかと結論付けて、答えの代わりに頭を撫でると、彼女は嬉しそうに微笑んだ。
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