過去ログ - これから日記を書く 6冊目
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900: ◆e6bTV9S.2E[saga]
2017/03/24(金) 00:28:55.54 ID:9UCAcanb0
ハンターはいつでも独りだ。独りになってしまった時から、それをいつの間にか受け入れ、そしていつの間にかそれが当たり前だと、思うようになった。今こうやって危険な都市内を制圧作業をしていても、そのことに疑問も抱いたことはない。

それに、独りであれば誰かに獲物を奪い取られることはない。そういう安心感を抱いていることもまた、確かだった。

一通りの処理を終えて、瓦礫の都市を歩く。惨劇から1年経った今では、物資もそう期待できるものではない。長期保存が効く加工品、腐食がしにくい素材といったものを抜かせば、もはや生存者を狙った方が何かしらに手に入れられる。相応の危険という代償を支払いと、確実ではない事に目を閉じる必要はあるが。

しかしそれでも、都市には宝は眠っているのだ。わずかながら生き延びている、生存者。なんであれ、その存在は一種の物流のようなもの。使える物資の行き来は、少量、極少量ながら常に起きていると言っていい。

ハンターが今処理したゾンビは、スプレーゾンビに強化されたように動きが早く、力強かった。しかし、ただの1体が素早く襲ってきたところで、油断のないハンターには関係はない。そこいらのゾンビと同じように、首をチェーンソーで切断された。

転がる頭、倒れる身体、駆動が止まるチェーンソー。一連の中で、ハンターは眉ひとつ動かず、ゆっくりとバックパックを漁り始める。状況からしていつ頃かはわからないが、最近まで生きていた生存者と判断できた。なら、物資も期待できる相手。

ほとんどハンターに眼鏡にかなうものはなかった。しかし、その中に1つだけ興味深いものがあった。拳銃の強化パーツ、自分が持っているものと一致していて、軽量化と安定性を図ることが目的のものだった。回収しない理由もなく、ソッとハンターは回収した。


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