過去ログ - 神谷奈緒「自分勝手なプロデューサー」
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◆TOYOUsnVr.
[saga]
2016/09/16(金) 18:42:26.57 ID:eKIwUouU0
キッチンから漂う、いい匂いに意識を奪われそうになりながらも、
アタシが洗濯物を畳み終わったタイミングで、丁度プロデューサーさんに呼ばれた。
「奈緒ー、できたわよー」
「こっちも畳み終わったぞー」
「あら。ほんとに何か悪いわね……、好きなだけおかわりしてね。
と言ってもおかわりするものなんてご飯くらいしかないけれど」
「気にしなくていい、って。それになんかプロデューサーさんの私服を畳むのはなんか新鮮だったし」
「まぁ、普段スーツだからね」
「うん。じゃあ、冷めちゃわないうちに食べちゃおうぜー」
「そうね」
二人揃っての、「いただきます」。
ほかほかのご飯に、赤だしのお味噌汁。大葉と大根おろしの乗った分厚くて大きいお肉。
それから付け合せのサラダ。
お肉はナイフがすっと入って簡単に切り分けられて、大根おろしを少し乗せて口へ運ぶ。
醤油で味付けがされてて、大根おろしと大葉とマッチしたさっぱりーって感じで、それでいて濃厚な味わいが口いっぱいに広がった。
「おいひい……」
「ふふ。ちゃんと喋れてないわよ」
「いや、ほんと、やばいなこれ。こんないい肉、よかったのかよ」
「他の誰でもない、奈緒のためだから出したのよ? 味わって食べて頂戴ね」
「誕生日さまさまだなー。ほんとにありがとな」
「お礼は完食してからでいいわよ」
こんな感じで、アタシ達はときどきばかな話なんかをしながら、ご飯を食べた。
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