過去ログ - モバP「こんな日に」神谷奈緒「こんな日だから」
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41: ◆NsCH.Z2QB2[sage saga]
2016/09/16(金) 21:08:56.28 ID:Fc/J9E+p0


 奈緒は一歩、後ずさりした。気づくと、男との距離は近い。

「ねぇ、君。こんな雨の中、どこに行くんだい」
以下略



42: ◆NsCH.Z2QB2[sage saga]
2016/09/16(金) 21:10:47.11 ID:Fc/J9E+p0


そういえば、こんなこと去年の今頃もあったな。
あ、でもそれは、相手がプロデューサーだ。
そうそう、スカウトされたときだ。
以下略



43: ◆NsCH.Z2QB2[sage saga]
2016/09/16(金) 21:11:37.64 ID:Fc/J9E+p0


それをみて、男がクスリと笑う。

「ふふっ、その様子じゃ、まんざらでもない感じ?」
以下略



44: ◆NsCH.Z2QB2[sage saga]
2016/09/16(金) 21:12:18.75 ID:Fc/J9E+p0


「行きません。あたし、これから用事があるので」

すると、男の目つきが軽薄なものから、鋭いものに変わる。
以下略



45: ◆NsCH.Z2QB2[sage saga]
2016/09/16(金) 21:13:17.79 ID:Fc/J9E+p0


思わせぶりな様子で男は話を続ける。

「用事、たとえば――自分の傘は差して、
以下略



46: ◆NsCH.Z2QB2[sage saga]
2016/09/16(金) 21:14:11.05 ID:Fc/J9E+p0


なぜこの男はそんなことを知っているのか。
「恋人の男を迎えに行く」だなんて、
そんなシチュエーションに見えるのか、
以下略



47: ◆NsCH.Z2QB2[sage saga]
2016/09/16(金) 21:15:06.91 ID:Fc/J9E+p0


「神谷奈緒さんですよね、アイドルの」男はかまわず続ける。

奈緒の頭に二つの可能性がよぎった。
以下略



48: ◆NsCH.Z2QB2[sage saga]
2016/09/16(金) 21:16:01.88 ID:Fc/J9E+p0


二つ目、厄介な記者。おそらくはこちらなのではないか?
まさか自分みたいな低ランクアイドルを
狙う記者なんているとは、にわかに信じがたい。
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49: ◆NsCH.Z2QB2[sage saga]
2016/09/16(金) 21:17:04.43 ID:Fc/J9E+p0


「すみません、あたし、急いでますのでこれで」

そう言って、すばやく踵を返して、駆け出す。
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50: ◆NsCH.Z2QB2[sage saga]
2016/09/16(金) 21:18:06.53 ID:Fc/J9E+p0


しばらく走ったところで、後ろを振り返ると、男は追ってきてはいなかった。

「ふぅ〜……」奈緒は自分のスピードを緩めた。
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51: ◆NsCH.Z2QB2[sage saga]
2016/09/16(金) 21:18:36.57 ID:Fc/J9E+p0


自らを安心させるように念じながら、プロデューサーの傘をギュッと握ってみる。

ライブ前にマイクを握っている自分の肩に、
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