過去ログ - 【咲-Saki-】京太郎「みやながけ」淡「はおまけ!」咲「おまけじゃないよ!」
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◆Y.lj54HWGU
[sage saga]
2016/12/15(木) 00:53:40.83 ID:noxy7825o
4/10
「あの金髪の人、とても声を出していますね」
その試合の中で一際目立つ少年がいた。
この大会が中学生の大会ならば、自分と同い年だろうか?
あるいは一つ下くらいならばレギュラーになれるかもしれない。
彼はこの大会において頭一つ抜けた動きをしていた。
もちろん動きは荒削りだし、見ていて才能があるなどとは思わない。
しかし誰よりも走り、誰よりも食らいつき、誰よりも声を出していた。
それは上手さとは別の部分で彼が目立っていることの証明だった。
「が、がんばれぇ。京ちゃぁん」
気づけば隣の女の子が声を出していた。
とても恥ずかしそうで、顔は真っ赤だ。
その声だって怒号響くこの場では彼に届くはずもないだろう。
しかし彼はプレイが落ち着いた時に、彼女に向かってピースを一つして見せた。
そう言ったパフォーマンスは日本では嫌われると聞いたが、勇気があるみたいだ。
「彼、すごいですね」
「ぅひ」
「あ、いきなり話しかけてしまってすみません。
私は雀明華と言います」
「ぁぅ…、宮永咲……です……」
咲は消え入りそうな声で返事をした。
どうやらかなりの人見知りらしい。
「(ミヤナガ?)」
明華はどこかで聞いたような日本語を頭の中で繰り返した。
しかし答えが出なかったため、ひとまず思考の外に置いておくとする。
「今、点差では負けているようですが」
「ぁぅ……」
「それでもアレだけ走って声を出すなんて、凄いです」
「うん、京ちゃんは凄いんです」
自分の話でない時ならば人見知りが出ないのだろうか。
あるいは『京ちゃん』に自信があるのだろうか。
彼女は先ほどの消え入りそうな声ではなく、自信を持って答えた。
「でもこの時間でこの点差は……」
「ぅぅ……」
現実的に見て、とても逆転できる点差ではなかった。
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