過去ログ - 【咲-Saki-】京太郎「みやながけ」淡「はおまけ!」咲「おまけじゃないよ!」
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766: ◆Y.lj54HWGU[sage saga]
2016/12/18(日) 20:11:15.23 ID:Q9W2whb7o

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 「でも、凄かったよ」

 「ううん。本当の手品はもっとすごいんだ」

 「もっと凄いの!?」

 「そうだよ。

  例えば、あの箱に人間が入って、そこに剣を刺すんだ」

 「そ、そんなことをしたら危ないよ!」

 「それに箱を二つに分けて、胴体を切り離すんだ」

 「い、痛そうだよ」

 「最後に二つの胴体をくっつけて、もとどおりに戻せるんだよ」

 「う、嘘だ!

  そんなこと出来ないよ!」

 「出来るよ。それが本当の手品なんだから」

 「そんなこと出来ないって!」


 自信満々に少女は断言するが、京太郎は信じない。


 「それに比べればさっきのなんて子供騙しだよ。

  あんなことしかできないからいつまで経ってもこんなところでバイトして……」

 「そんなことないよ!

  ホントーに凄かったもん!」

 「……」


 熱を入れて凄かったことを強調する京太郎に、少女は驚いている。

 他の人にとっては大したことはない手品でも、手品に触れたことがない京太郎にとってはそれが全てなのだ。


 「ねぇ、お父さんの手品すごかったかな」

 「お父さん?

  さっきの人なら、すごかったよ」

 「そっか。

  ……ねぇ、僕の手品も見てくれる?」

 「え、君も出来るの?

  見せて、見せて!」


 少女は神妙な顔をしてコインを取り出す。

 京太郎は今度こそ目を離すまいとコインに目を奪われる。

 少女はまずは小手調べとコインを手の中で弄り回し、指から指へと跳ねさせる。

 京太郎にとってはそれだけでも十分手品染みているのか、キラキラとした目で見つめている。


 「これを……こう!」

 「あっ!」


 最後にコインを強く握りしめたかと思うと、その掌を開く。

 掌からはコインが消えていた。



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