過去ログ - 【咲-Saki-】京太郎「みやながけ」淡「はおまけ!」咲「おまけじゃないよ!」
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859: ◆Y.lj54HWGU[sage saga]
2017/01/02(月) 14:19:21.75 ID:k7eVpiUPo

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 「鳥居を潜る前には小揖(しょうゆう)をしてから入るのがマナーです」

 「ふむふむ」

 「ちなみに、軽い会釈のことを小揖。深い会釈のことを深揖(しんゆう)と言うんですよ」


 やはり巫女だったからか、その辺りの知識は完璧らしい。

 ドヤっと胸を張る俺の嫁さんはやっぱり可愛い。

 ちょっと子供っぽく見えて頭を撫で回したくなるけれど、それをしたら怒られるからやめておく。


 「参道の真ん中は神様の通り道、正中と呼ばれているので端っこを通るのがマナーです」

 「俺もそれくらいなら知ってるかな」

 「ふふ、そうですよね。

  ではどうぞ」

 「?」


 言われるがままに足を踏み入れようとしたが、ぐっと背中を引っ張られて鳥居の外に戻される。

 正確には引っ張られるのを感じて足を止めたんだけどね。初美さんに引っ張られるくらいじゃ俺の体動かないし。


 「はい、間違いですよー」

 「えっ?」

 「右側通行をするときには右足から入る、左側通行をするときには左足から入るのがマナーです。

  これは神様に足を向けないように、とのことですよ」

 「そーだったのか」


 しかし初美さん。

 その考えだと二分の一だし、もし俺が合ってたらどうするつもりだったんだろう?


 「その時は正解ですって言いますし、旦那さんが癖で踏み入れる足は何となくわかりからねー」

 「……まいりました」


 自信満々に言う嫁さんに陥落しそうだ。

 もう何から何まで手のひらの上で回っている気しかしない。

 しかし、年上の姉さん女房にコントロールされるのは男の夢でもある。

 やっぱり俺、初美さんに弱いんだよなぁ。


 「それじゃ、次は柄杓で汚れを削ぎますよー」

 「もー俺の負け。

  人も多くて邪魔になるから、初美さんがお手本を見せてくれないかな」

 「仕方ないですねー」


 そうは言いながらも頼られて嬉しそうだ。

 やっぱり俺の嫁さんは可愛い。



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