5:名無しNIPPER[saga]
2016/09/17(土) 21:57:17.44 ID:Sa18P+fH0
常に人を食ったような態度でいるのに、不思議と親父の近くには人が集まった。
部屋の隅で頭に埃が乗るほど年中音楽を聴きかじる、いわゆるサビしいヤツだった俺とは全く違って、いつでも人の中心にいた。
おそらくみんな狸に化かされていたのだ。そうに違いない。
お袋が「あたしはこいつに騙された!」とよく言っていた。
俺は親父が羨ましかった。
いつも人の中心にいることに、実際のところかなり憧れていた。
きっと親父も俺の心を察していただろう。
親父はお袋と違って口に出しはしなかったから、どれだけの心配をかけていたのか、想像するほかなかった。
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