過去ログ - とある少女のおはなし
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17:名無しNIPPER
2016/09/27(火) 11:09:50.69 ID:S9r6NgOs0
山を見つけてから、どれだけ歩いたのでしょうか。
私は、ようやく。山に辿り着くことが出来ました。
これが、植物の匂い。目の前には背の高い木や雑草が青々と茂っています。

そして、その草木の合間には、道。
以下略



18:名無しNIPPER
2016/09/27(火) 11:10:17.17 ID:S9r6NgOs0
足の裏にひんやりとした感触。
樹々に陽の光が遮られているからでしょうか。
この森自体の空気は冷たく感じました。
足の裏の、踏みしめた雑草はことさらに。

以下略



19:名無しNIPPER
2016/09/27(火) 11:10:44.36 ID:S9r6NgOs0
何度か繰り返すと、とても落ち着きました。
少し体が軽くなったように感じます。

傍にあった木に寄りかかって目を瞑ると、音がよりはっきりと聞こえます。
木々のざわめき、吹き抜ける風の音。
以下略



20:名無しNIPPER
2016/09/30(金) 18:19:20.09 ID:7EFMOkWf0
目を覚ますと、辺りの様子が少し変わっていました。
少し陽が射し、暖かくなったように感じます。
木々の隙間から空を見上げると、太陽が先ほどまでより少し昇っているのが分かりました。

木漏れ日が地面に複雑な絵を映し出し、揺れ踊るのが見えました。
以下略



21:名無しNIPPER
2016/09/30(金) 18:20:40.66 ID:7EFMOkWf0
私は再び歩き出しました。
きっと、この先には更に素晴らしいものがあると信じて。

木々の間、なだらかな勾配を持った道を登って行きます。
途中、水の音が聞こえました。
以下略



22:名無しNIPPER
2016/09/30(金) 18:22:31.14 ID:7EFMOkWf0
草木をかき分けて歩きます。
さっき歩いていた獣道と違って、誰も歩いたような跡のない道。
そう、未開拓の土地です。
そこを自分の足で広げていく、それはこんなにも楽しいことだったのでしょうか。

以下略



23:名無しNIPPER
2016/10/07(金) 19:09:03.97 ID:aNOX7Yzm0
そうして進んだ先には。

どこかひんやりとした、湿った空気。
水の匂いと、微かに香る果物のにおい。
木々の揺れる音は、先程から聞こえていましたね。
以下略



24:名無しNIPPER
2016/10/07(金) 19:09:35.46 ID:aNOX7Yzm0
近くに寄ってみると、その水の透明さに驚きました。
池の底に沈む、砂利の一つ一つまで繊細に目に取ることが出来ます。
そっと足の先をつけてみると、感じるのは肌を刺すような水の冷たさ。

池の淵に腰掛け、足先をバタバタと動かして休みます。
以下略



25:名無しNIPPER
2016/10/07(金) 19:10:27.99 ID:aNOX7Yzm0
・・・この甘い匂いはどこから漂っているのでしょうか?

顔をあげて周りを見渡すと、なんてことはありません。
池の周りの木々に成っている実から発せられているようでした。

以下略



26:名無しNIPPER[sage]
2016/10/21(金) 19:46:44.20 ID:1iAebMlr0
はよはよ


27:名無しNIPPER
2016/10/23(日) 07:38:47.30 ID:2wdzgtRc0
一口かぶりつくと、口の中に強い甘みが広がりました。
今までの栄養がぎゅっと圧縮されたような、煮詰められたような甘み。

そのまま、私の意識は遠くなっていきました。
浮かんでいく感覚の中に、足の先に触れる水面の冷たさがやたら鮮明でした。
以下略



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