過去ログ - 提督「嵐の山荘で」吹雪「ふ、二人きり、です……」提督「じゃあ、安価でも」
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6: ◆vMSeYbSya.[saga]
2016/09/20(火) 12:52:16.39 ID:pmdsDHU50
吹雪「は、はだかで身体をあたためあう、と、いうー」

提督「……ほう」

 俺は煌々と燃える暖炉と、作動音を響かせるエアコンを見た。

提督「それ、必要あるかな」

吹雪「え、えうー」

 吹雪は真っ赤になった顔で困っていた。言った後のことは何も考えていなかったという顔だな、これは。

吹雪「(こういうシチュエーションになればこう言い出せば絶対うまくいくって妹たちが言ってたのに!)」

提督「まあ落ち着こう。状況を整理しよう。だから吹雪、そんな頭を振ったりぐるぐる歩き回るのはやめて、座りなさい」

 俺と吹雪はテーブルを挟んで座った。
 面談かなにかみたいだ。そういうつもりでいくか。

提督「では、吹雪」

吹雪「はい……」

提督「君は俺と、裸で身体を暖めあうという提案をした」

吹雪「殺してください……」

提督「そうはいかない。で、まあ、この提案をするのは普通は暖房がなく、命の危険を感じている時だ」

吹雪「そ、そうかもしれませぬ」

提督「しかし、現在のこの部屋の状態はどうだろうか。答えなさい」

吹雪「とても暖かいです……。室温は23度、湿度も充分、命の危険はありません。いえ、私は死にそうですけど」

提督「そういうことだ。……つまり」

吹雪「つまり」

 吹雪はうつむいた顔をちらりと上げて、俺の顔を見た。

提督「吹雪。君は何か、俺に特別な感情を抱いた上でそういった提案をしたのではないかね」

吹雪「………………」

 あ、顔をそらした。もういいと思うんだけど。

提督「黙秘か。……普通、暖めあおうとかいうほうが恥ずかしいと思うんだけどなあ」

吹雪「……だって」

提督「あ、わかった。妹の誰かだな、なんか吹き込まれたんだろう。こう言われたから、と指示に従うことで心理的抵抗を軽減……」

吹雪「もうやめてえー! そうですそのとおりです! 私、司令官のこと好きだったから妹に言われるがままにこんなバカなこと言って死にます!」

提督「だから死ななくていいって。吹雪に好きと言ってもらえて嬉しいよ」

吹雪「え……」

 そして俺は立ち上がり、すばやくテーブルに足をかけて乗り越え、吹雪の横に着地した。

吹雪「え、え!? 司令官!?」

提督「俺は構わないぞ、暖めあっても」

吹雪「えええええええ」

提督「自分から言い出しておいて、何をそんなに驚いているんだ」


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