6:名無しNIPPER[saga]
2016/09/20(火) 20:59:34.57 ID:iQuGjVDwo
  
  肯定されてしまえば、自分はきらりと一緒にいられなくなる。少なくとも、こんなつきあい方は出来なくなる。 
   
  そして、きっと、多分、きらりは、肯定を、する。だろうから。 
  
7:名無しNIPPER[saga]
2016/09/20(火) 21:00:02.74 ID:iQuGjVDwo
  
  二人の名前が出た。 
  二人の名前しか出ないことを、杏は知っている。 
  こんな会話の流れになったときに必ず出る二人の名前。 
  名前の出ない三人目を、杏は知っている。 
8:名無しNIPPER[saga]
2016/09/20(火) 21:00:30.17 ID:iQuGjVDwo
  
 「それにさ」 
  
  きらりの笑いを耳に入れていないふりをして、杏は言葉を続ける。 
  
9:名無しNIPPER[saga]
2016/09/20(火) 21:00:55.99 ID:iQuGjVDwo
  
 「幸子ちゃんよりカワイイよ!」 
  
  くふくふときらりは笑う。 
  
10:名無しNIPPER[saga]
2016/09/20(火) 21:01:22.90 ID:iQuGjVDwo
  
  きらりが杏のお腹に冗談めかして呼びかける。 
  
  通常の妊婦よりもずいぶん早く、杏は入院していた。 
  
11:名無しNIPPER[saga]
2016/09/20(火) 21:01:49.69 ID:iQuGjVDwo
  
 「ねえ、きらり」 
  
 「んにゅ?」 
  
12:名無しNIPPER[saga]
2016/09/20(火) 21:02:16.20 ID:iQuGjVDwo
  
 「だーめ」 
  
  くふくふくふ 
  
13:名無しNIPPER[saga]
2016/09/20(火) 21:02:42.58 ID:iQuGjVDwo
  
 「きらりがいるから」 
  
  くふくふくふくふくふ 
  
14:名無しNIPPER[saga]
2016/09/20(火) 21:03:09.42 ID:iQuGjVDwo
  
  そう、思っていたはずだった。 
  
  きらりのことが大好きだった。 
  信用できる友達だった。 
15:名無しNIPPER[saga]
2016/09/20(火) 21:03:35.86 ID:iQuGjVDwo
  
  だから、そう言える。 
  
  きらりに託すことが出来る。 
  それはもしもの話。 
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