過去ログ - 花丸「今日も練習疲れたなあ…。」
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24:名無しNIPPER[saga]
2016/09/21(水) 02:12:24.03 ID:M3FiOxds0

てくてくと、校門を出て歩く。

数人の生徒の中に交じり、下を向いて歩く。

時刻は4時ごろだろか。こんな明るい時間に下校するのは久しぶりのことだった。

まだ日が沈んでいないというただそれだけのことに、何故だか心が浮き立つようだった。

帰ったら続きを読もう。

この時間なら夕飯前には読み終わるかもしれない。

ちらと振り返り、Aqoursの様子が気になった。

皆は、今頃ランニングだろうか。

まだ着替えをしているころだろうか。

自分のことを心配しているだろうか。

それとも千歌に連絡くらいしろと、怒っているだろうか。

梨子は――

途端に昨日のメールが頭に浮かぶ。

『また明日、待ってるよ。』

ずきずきとした痛みがひどくなった。

自分は何をしているのだろうか。

体調が悪いなどと嘘をついて、そうすれば善子が、ルビィが、皆が心配することくらいわかるのに。

元気に本の続きなど考えて、夕方に下校して。
こんなの、たださぼっているだけだ。

練習をさぼった。

この事実は自分の中でどんどん大きくなってくるようだった。

皆の信頼をひどく裏切った気がした。その裏で、土曜の自分を見て体調不良を疑う人はいないだろうと冷静に分析する自分もいた。

誰に見られているわけでもないのに、自然と早足になっていた。


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