過去ログ - 花丸「今日も練習疲れたなあ…。」
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35:名無しNIPPER[saga]
2016/09/21(水) 02:24:44.65 ID:M3FiOxds0
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梨子「私ね、ピアノが好きなの。」
静かに鍵盤の蓋を撫でながら、梨子が呟いた。
梨子「それを思い出させてくれたのは、千歌ちゃん、それにAqoursの皆。本当に、感謝してる。」
梨子の笑顔に首を捻る。まったく話が見えなかった。
梨子「それでね、やっぱりピアノが好きなんだって思ったんだけど、私、ピアノを弾く暇なんかなくて…。」
梨子「コンクール前は練習を休ませてもらってたけど、今はそういうわけにはいかないでしょ?」
花丸「た、確かに。」
梨子「でも、遅くなってからは弾けないし、練習が終わったら終わったで千歌ちゃんと曜ちゃんとお出掛けばっかり。」
花丸「……。」
何となく、当時の梨子の状況がつかめてきた。
つまるところ、つい1週間前までの自分と同じなのだ。
梨子「2人の誘いも断りづらくて…。ピアノは我慢するしかないのかなって思ってたんだ。そしたらね」
果南「私に会ったんだよね。」
花丸「果南さんに?」
梨子「そうなの。夜にね、何だかもやもやして散歩に出たんだ。そしたら果南さんがウェットスーツで歩いてて。」
花丸「ふふ、いつも通りずら。」
果南「えぇ?そんなに着てるかなあ…。」
梨子「着てます着てます。」
梨子「それでね、昼から海に出てたんだって。でも果南さんがダイヤさんと鞠莉さんに遊びに行こうって誘われてたのをたまたま聞いてたから、不思議で。」
果南「ま、断ってダイビングしてただけなんだけどね。」
花丸「おうちのお手伝いずらか?」
果南「ううん、違うよ。ただ私が潜りたかっただけ。」
果南「皆と潜るのも楽しいんだけどね、たまに1人で潜りたくなるんだ。静かで、誰も周りにいなくて。気持ちいいよ。」
それは本当に気持ちがよさそうだと思った。
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