過去ログ - 花丸「今日も練習疲れたなあ…。」
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37:名無しNIPPER[saga]
2016/09/21(水) 02:27:31.27 ID:M3FiOxds0
果南「ま、私の場合小さい時から一緒の友達だからね。勝手が違うのかも。」
果南「でもね、これだけはわかる。ゼロじゃダメなんだよ。友達との距離は。」
花丸「ゼロじゃ…ダメ?」
果南「そう。やっぱり、友達とは他人なんだよ。その人が何考えてるのかはわからないし、趣味だって違う。」
果南「生き方だって違うし、お金の使い方だって違う。私は、そんなことを嫌って程に感じてきたんだ。」
遠いところを見るような果南の目に、はっとする。
果南と誰よりも近いところにいる鞠莉。
しかし彼女は、周りの誰も到達しえない何処かにいる。
少し前までの3年生。
あんなに仲がいいのに、3人が3人とも自分の気持ちを抱え込んで、すれ違っていた時期。
果南「距離は、ちゃんとあるんだよ。どれだけハグしたって、どれだけ一緒にいたって。」
果南「だからこそ、歩み寄れる。だからこそ、相手のことを思いやれる。バックステップ 0 to 1、なんてね。そんな話を梨子としたんだ。」
果南は照れたように頬を掻いた。
梨子「私、それ聞いてびっくりしちゃって。近くにいる千歌ちゃんと曜ちゃんはいつも一緒に見えるし、私もそうじゃなきゃダメなのかなって。」
梨子「ずっと一緒にいることが友達なのかなって、そう思ってたんだ。」
東京でもあんまり友達がいなかったし。と、梨子は冗談っぽく笑った。
梨子の言葉はすんなりと心に入ってきた。
どれも、ずっと前から自分が考えてきたことのように、頭に馴染んだ。
花丸「ま、マルも、そう思ってたずら。だって…。」
だって、読書をする自分の周りで話す人たちは、いつも同じ人と一緒にいたんだ。
「グループ」なんてものをつくって、たくさんのものを共有して。
いつもいつも、誰かと顔を突き合わせて一緒に笑ってたんだ。
自分はそういう世界に入ってしまったのだと思っていた。
そんなきらきらした、まぶしい世界へと、ルビィや千歌が連れだしてくれたのだと、ずっと思っていた。
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