4: ◆iCtkvfDqRw[sage saga]
2016/09/21(水) 20:47:23.81 ID:6WkSV5OYO
無限に発展を続けることはなかなかに難しく、人類もそのうち大きな壁に直面せざるを得なくなる。
太陽圏を越えた先にある他の恒星系はあまりに遠く、人類はそこに到達する技術を得るよりも先に滅んでしまう可能性のほうが遥かに高い。
それでも、人類が星々を渡り歩く技術を手に入れて、僕達の仲間入りをする可能性は、ないとは言えない。
だが、僕達がそうであったように、人類が大きな行き詰まりに直面することはもう間違いがない。
今の僕達は星を越える技術こそ手に入れているが、技術の進歩には行き詰まりを見せている。
インキュベーターは宇宙の他の星系まで進出を果たした種族ではあるけれど、概念を制御する技術は未だに実現していない。
僕達がその技術を求めていたとしたら、鹿目まどかを人格を持つ比較的干渉しやすい概念として昇華させることに、それほどの不合理はない。
円環の理を克服し制御する技術は、それを基礎として発展し、概念という事象の全てを制御する技術へと繋がっただろう。
そうなれば僕達インキュベーターの存在を、今より何段か上のステージに押し上げることが出来たかもしれない。
正常な群にも精神疾患の個体が出るように、かつて壮大な計画を立案したインキュベーターが存在していたとしてもおかしくはない。
結局のところ目算は外れ、暁美ほむらという概念をもう一人産み出しただけに終わった。
−−−−
53Res/41.90 KB
↑[8] 前[4] 次[6]
板[3] 1-[1] l20
このスレッドは過去ログ倉庫に格納されています。
もう書き込みできません。