過去ログ - 私の世界を壊すキス
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16: ◆/BueNLs5lw[saga]
2016/09/22(木) 21:43:06.21 ID:9IglMqLM0
言葉の意味が時間差で理解される。

「やっと顔上げた」

南合の釣り目が視界に入った。
今日は視界に入れないDayにしたかったのに。最悪。

「うちのお父さんと悠のお父さん、同級生らしくって。ほんと、偶然らしいけど。一回さ捕まってるんだって。怖くない? しかも、女関係の恨みとからしいよ」

「へ、へえ」

さすがに動揺した。
南合は私の反応に満足したようで、にやりと笑った。

「だからさ、転校してきたんだよあの子。仲良くしてあげないと、後ろから刺されるかもよ」

それは確実に私ではなく、お前だよ。

「気をつける……」

「お父さんが犯罪者だってばらされたくなかったら、私の友だちになってって言ったら、悠さ、すぐにうんって言ってくれたの」

何が言いたいのか。

「江梨香も早く素直になってよね」

早く奴隷になれってことかな。

「あのさっ」

私は、やっと南合の話に割って入ることに成功した。
南合と顔を合わせることができず、鏡を横目で見た。
南合は私の前頭部辺りを見ている。

「トイレ、行きたいから」

尻すぼみになっていく言葉。
どうして堂々と言えないんだろう。

「ああ、ごめんごめん」

南合は私の腕を離して、スカートを翻した。




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