過去ログ - 提督「嵐の山荘で」叢雲「なんでアンタと二人きりなのよ」提督「仕方ない、安価だ」
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69: ◆vMSeYbSya.[sage saga]
2016/11/13(日) 01:05:55.56 ID:tqoQ6HKb0
 Cもお人よしよね。そんなこと言われて、どうしたんですか、なんて聞いちゃったのよ。
 そんなの無視するか、交番にでも押し付ければいいのに。……その目はなんなの? 文句でもあるわけ?
 ……ふん。まあいいわ。
 とにかく。Cがそう聞き返したら、そのオジサン喜色満面になっちゃってね。

「助けてくれるんだね!?」

 ……って言うのよ。あんまり興奮してる様子だから、これにCもつい、

「はい、ですから落ち着いて……」

 なんて返しちゃったわけ。
 そうしたら、もうそのオジサン、すごく喜んじゃってね。
 ありがとうありがとう、ってCの手を取って喜ぶわけ。
 知らない男にすごい笑顔で手を握られてお礼を言われても、ちょっと気持ち悪いわよね。
 Cは黙って、そんな態度は表に出さなかったんだけど……。

 でも、そこからがおかしかった。
 お礼を言った後、オジサンは懐から名刺を取り出して、Cに渡したの。私も実際に見せてもらったわ。

「じゃあ、何かあったらここに連絡してくれればいいから!」

 ……そう言って、オジサンは去っていっちゃった。
 ……どういうこと? 助けてくれ、って言ったのはそっちじゃない。
 なんでこっちが、何かあったらーなんて言われて連絡先を渡されるのよ。
 気になってこっちが連絡をしたら、何かに誘われる……っていうナンパかセールスの手段なのか、とか。怪しいし、ロクなことにはならなそうよね。

 ただ、Cの頭には、そのオジサンの必死な様子と、あからさまに変化した態度が残っていたのよ。
 あれは演技だったのかしら? 演技だから、そんなにコロっと態度を変えられたとも考えられるわ。
 ……そう考えられたらよかったんだけど、今思い返しても、その様子はとても演技には見えなかったんですって。
 だから結局、Cはその名刺を捨てることも連絡をすることもなく、普通に予定通り休日を過ごして鎮守府に帰ったのよ。


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