過去ログ - 【ガルパン】逸見エリカ「友情は瞬間が咲かせる花であり、時間が実らせる果実である」
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32:名無しNIPPER
2016/09/24(土) 02:24:20.37 ID:+3HHJ9Wn0
〜〜

「こういう場合には以下の戦術が有効だ」
「……」
「エリカ」
「はっ!?」

ガクンと沈んだ頭を反動で跳ね上げる。

「す、すみません隊長! 申し訳ありません!」

椅子から立ち上がり、机に頭をぶつけんばかりに何度も頭を下げる。

練習が終われば、隊長とマンツーマンで座学。

西住隊長の目の前で無様な姿は晒せないと気を張り詰めていたのだが、糸が切れてしまっていたらしい。

情けないやら、申し訳ないやら、恥ずかしいやら恐ろしいやら。

「いや。開始から3時間経っている。熱が入って休憩を入れ損ねた私の落ち度だ。今日はここまでにしておこう……そもそも、通常練習の後に戦術を学ぶのはハードワークだったか。これからは少し、時間を減らそうか」
「いえ、大丈夫です。申し訳ありませんが、今のところをもう一度お願いできないでしょうか?」
「しかし……」

正直、ハードではあると思う。

西住隊長は自分が「出来る」人間であるが故に、下の人間の限界とか、些細なことで揺れる精神面の機微だとかに鈍感だ。
しかし。

「私は、まだまだ未熟です。隊長に、そして……あの子に近づく為には、僅かな時間も無駄に出来ません。お願いします!」

真っ直ぐ隊長を見据えて自分の気持ちをぶつけた後、もう一度深く頭を下げた。

当然、視界には机と床しかなく隊長の様子は伺えないが……フッ、と、小さく笑った声が聞こえたような……気がした。

「分かった。だが、次キリが良い所で休憩を入れよう。コーヒーでも用意する。異論はないな?」
「はい!」

西住まほ隊長は完璧であるが故に下々の心が分からない。

だが、優しい。


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