過去ログ - 【ガルパン】逸見エリカ「友情は瞬間が咲かせる花であり、時間が実らせる果実である」
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40:名無しNIPPER
2016/09/24(土) 02:32:59.63 ID:+3HHJ9Wn0
〜〜

試合の決着がついてから、私は暫くの間、放心していた。

ふと、我に返った時。あの子は夕日を背景に、緋色の優勝旗を手にしていた。

それを見た瞬間、悔しくて、悔しくて、隊長と優勝することが出来なかったことが悲しくて。

涙が溢れそうになった。どうしてあの子に、という思いすらあった。

対してあの子の周りの、数にしてみれば決して多くはないあの子の仲間たちは皆笑っていた。皆が皆、満面の笑みだ。

あの子の周りは、笑顔に溢れていて。

みほも、笑っていた。

今まで見たことの無いような、私が見たことある、どこか困ったような笑みではない、快活な笑み。

その時私は、これまでついに口に出すことは出来なかった、どうして大洗なのよ、どうしてウチじゃあダメなのよ、という問の答えを得た……そんな、気がした。

「……おめでとう」

そう呟くと、肩の重さが、全身にずっと張りつめていた緊張感が消えたような気がして。

私は彼女達に背を向け、ジープの運転席に乗り込んだ。


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