過去ログ - 【ガルパン】逸見エリカ「友情は瞬間が咲かせる花であり、時間が実らせる果実である」
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5:名無しNIPPER
2016/09/24(土) 01:53:42.35 ID:+3HHJ9Wn0
「……そう。そうね。いつまでも不安を感じていては、自分達の努力と技量を信じられていないということになってしまうわね」

しかし。

あれから、自らの過ちを考えた。

足りなかったものを補おうと、努力した。

それは私だけでなく、眼前で微笑む小梅、また他のチームメイトにおいても同じこと。

昨年は敗北を喫した相手であるが、今回は負けるつもりなど毛頭ない。

……強い言葉は、自らに言い聞かせているだけなのかもしれない。

胸の内で弱い自分の声が聞こえたが、それでも構わない。

名門黒森峰を率いる隊長としては、自己暗示をかけてでも常に自信を溢れさせていなければならないのだから。

「そうですよ、今度は勝ちます。みほさんにも負けません。だから……帰りましょう、エリカさん」
「ええ……ありがとう、小梅」

小梅が差し出した手を掴むと、優しく引かれたのでされるがままに立ち上がった。

机の上に散らばるシャーペン、消しゴム、思いつく限りの作戦が乱雑に書きなぐられたノートに気づき、少しだけ頬の紅潮を感じながら慌てて片付ける。

「ところで、エリカさん?」
「何よ?」

小梅の問いに、私は荷物を鞄の中に放り込みながら答える。

「とても素敵な寝顔をしていましたが、どんな夢を見ていたのですか?」

ピクッ、と。

作業中の手が震え、止まった。



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