過去ログ - フレデリカ「最後のデートごっこ」
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3: ◆TDuorh6/aM[saga]
2016/09/28(水) 00:31:05.72 ID:/4HhEtAk0
もしかして迷子だろうか?
変な人に着いてったりしてないだろうか?
道に落ちてるものを食べたり着たりしてないだろうか?
彼女が本当はしっかりしてる人だと理解していながらも不安になってくる。
やはり家まで迎えに行くべきだったかもしれない。
立場上難しい事ではあるけれど、背に腹は変えられないのだ。
「…警察に連絡するか」
「ポンジュ〜ス、誰かお探しかなー?」
真後ろから掛けられた声に、俺は心を舞わせる。
なんだ、心配して損したじゃないか。
杞憂で済んでよかったけれど。
視線と紫外線を同時に遮断出来る優秀な変装道具、通称帽子を被って背後に立つ彼女。
透き通る様な金の髪を風に靡かせ、此方へ笑顔を向けている。
その笑顔の理由の一割ぐらいは俺なら良いな等と考えながら、返事の代わりに此方も笑顔を返した。
だから、一瞬。
心が重くなる。
綺麗で、強くて、優しくて。
けれど…
さて、言いたい事は色々あるけれど。
取り敢えず先ずは彼女の危機管理能力と対応力をチェックしておかなければ。
「おっ、可愛いねお嬢ちゃん。ラインやってる?」
「わぁお、フレちゃんが超絶美少女だってー?ライブならやってるから来てねー」
大丈夫そうだ。
こんな返しが出来るなら、偽物という可能性も無い。
フレデリカの真似なんて出来る人はそうそういると思えないけれど。
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