過去ログ - フレデリカ「最後のデートごっこ」
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4: ◆TDuorh6/aM[saga]
2016/09/28(水) 00:32:14.44 ID:/4HhEtAk0



「よし、言い訳を聞こうか」


「ごめーん待ったー?今来たとこ」


一人で完結させるな。
折角俺も参加したかったのに。


まぁ此処は寛大な心で許してやるとしよう。
無駄に追求して攻め立てる時間があるなら、その分フレデリカと無駄話した方が有意義だ。
…無の中に有を見つけ出す、か。
なかなか哲学じみて面白い。


「さて、じゃあ行くか」


「それにしても人多いねー。あ、霊長類ヒト科だね!」


確かに人は多い。
休日にこう言った場所は、家族連もカップルも訪れる。
そしてそんな場所で逸れてしまっては、再び落ち合うのに少なくない時間を浪費してしまうだろう。
避けるべき事態に対し、今のうちから手を打っておくのが得策だ。


だからこれは仕方がない事。
そう自分に言い聞かせ、フレデリカに向かって腕を伸ばした。


「…空中腕相撲?フレちゃんけっこーパワフルだよ?パワフレデリカだよ?」


「そんな訳ないだろ。はぐれると面倒だからな」


「それじゃー遠慮なく」


…若干心臓に悪い。
相変わらず唐突に距離を詰めてくる女の子だ。


隣に寄って腕を組んでくるフレデリカ。
そこまでするつもりはなかったけれど、そのくらい思い切っていた方が周りの人にもバレないだろう。
俺の心拍数が一瞬跳ね上がりそうになるが、それがバレると暫く笑い話にされるから何とか平常心を保つ。


「じゃ、エスコートよろしくー」


「任せろ、どっちが先に疲れるか勝負だ」


勝てる気はしないけれど、それくらいの意気込みで。
目的の場所まで数十メートル、カボチャの馬車に成り切ってやろう。









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