16: ◆JfOiQcbfj2[saga]
2016/09/28(水) 18:32:49.26 ID:UB/pX29A0
「まゆおねーさん、どうですか?」
「とっても気持ちいいですよ。ありがとうございます」
「ほんとですか!?ならよかったでごぜーます!」
まゆは仁奈が背中を洗っているうちに後ろに飛ばないように器用ながら簡単に髪を洗うと、次に身体の正面も洗っていく。
それが終わったタイミングとほぼ同時で背中のほうも大体終わったらしい。
「ながすでごぜーますよ!」
「優しく、お願いしますね」
そうは言ったものの、まゆが洗面用の椅子に座っていても仁奈の身長では頭から流していくのは中々に難しいものであった。
(身長ばかりはしょうがないですよねぇ……)
不器用なシャワーがあてられる。別に不快を感じているわけでもない。一生懸命やっていることはわかっているし、必死に泡を洗い落とそうとしている動きを感じられてむしろ微笑ましい。
(でも、頭に泡が残ったまま入浴するわけにもいきませんし、かといって今シャワーを取り上げることも……)
どうしたものか。と少しまゆは悩む。
(あ、こうすれば)
しかし、意外にも答えはすぐに導き出すことはできた。
「仁奈ちゃん、ちょっといいですか?」
「?」
「よいしょ、と」
まゆは椅子をずらすと、正座するように腰を下ろした。
「おー!まゆおねーさん小さくなりやがりました!」
「ふふっ、それじゃあ上からお願いします」
「はーいっ!」
多少荒くはあるが、頭のてっぺんから心地よい湯がまゆを包み込んだ。
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