過去ログ - 【モバマス】まゆ「ママゆ」
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26: ◆JfOiQcbfj2[saga]
2016/09/28(水) 18:41:56.71 ID:UB/pX29A0
「すー、すぅ……」
「あはは……」
「まあ、今日は疲れたでしょうしねぇ」

 まゆに膝枕をされる形で横になっている仁奈から小さな寝息が漏れていた。
 その姿に苦笑しながら美穂は音をたてないように立ち上がる。

「じゃあ私もそろそろ戻ろうかな。明日レッスンだし」
「美穂ちゃん、今日は色々ありがとうございました。おかげですごく助かっちゃいました」
「ううん、私も楽しかったよ!ところで仁奈ちゃんは今日泊まっていくんだよね?」
「ええ、そのつもりですが……?」

 美穂の問いかけの本意が読めず、まゆは軽く首を傾げる。美穂の表情は若干陰りがある。

「いや、その、私も人伝で聞いた話だから何とも言えないんだけど……」

 そういって途中で話を切らしてしまう美穂だったが、まゆもその話したい内容を彼女の表情から若干察することができた。

「仁奈ちゃんのご両親についてですよね。まゆもそこまで詳しくは知らないのですが……」
「うん……」

 俯いてしまう美穂にまゆも少し同調して俯くと膝の上で眠る仁奈の頭を優しくなでる。うぅん、仁奈は少しだけ声を漏らした。
 仁奈の家庭環境が少し複雑であることは誰も口にはしないが周知されていることでもあった。
 ただ、今日は迎えに来てくれる予定であったようだし、何より仁奈自身が両親を嫌っている様子がないこともまゆはわかっていた。
 それを美穂に説明すると彼女もいくらかは安心したようで表情も少し和らぐ。

「それに、私達が話し合ってもどうしようもないことでもありますから……」
「そうだね……ごめんね、なんか変な感じになっちゃった」
「いえいえ、心配なのはまゆも同じですから……」

 そこまで言って、しばらくお互いに沈黙が続いた。少しだけ気まずい空気が流れる。
 その沈黙に耐え切れずに先に口を開いたのは美穂だった。


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