過去ログ - 櫻井桃華「年の数だけ、薔薇を頂戴？」【モバマス】 -SS速報VIP

過去ログ - 櫻井桃華「年の数だけ、薔薇を頂戴？」【モバマス】

↓ 1- 覧 板 20

1:名無しNIPPER[saga]
2016/09/30(金) 21:49:51.35 ID:uvyYQkkQ0

「ねぇPちゃま、年の数だけ薔薇をちょうだい？」

「歳の数……　12本か？」

「ええ」

「ふ、なるほどな。　12本のバラ一つ一つに想いをを込めて……　ダーズンローズか」

「そのとおりですわ♪」

わたくしの声がどうにも上ずってしまっているのに、少しだけ恥ずかしさがありました。

けれど、それも嬉しさでかき消えて。

わたくしに笑いかける彼は、少しばかりかがんでくださって、そのお顔がわたくしの頭よりも少し高い位置に浮かびます。

キラリと光る口もと。そのもう少し上にある瞳には、今日もわたくしへの愛がきらめいているかのよう。

SSWiki : ss.vip2ch.com

2:名無しNIPPER[saga]
2016/09/30(金) 21:51:52.68 ID:uvyYQkkQo

「しかし、お届けしてしまってもいいのかい？」

「あら、アナタから見てわたくしはまだ小さな子供なのでしょうか？」

3:名無しNIPPER[saga]
2016/09/30(金) 21:52:45.67 ID:uvyYQkkQo

彼の顔を、こっそりこっそり上目遣いで覗き見ます。

高まった期待を知られてしまうのが恥ずかしいから、そう、こっそりと。

4:名無しNIPPER[saga]
2016/09/30(金) 21:53:42.34 ID:uvyYQkkQo

「君の魅力の前では時間なんて、関係ない。　誓ってあげよう。　今、ここで」

「Pちゃま……」

5:名無しNIPPER[saga]
2016/09/30(金) 21:54:24.35 ID:uvyYQkkQo

「――大人のキスを……」

「待って、待っててください」

6:名無しNIPPER[saga]
2016/09/30(金) 21:56:56.64 ID:uvyYQkkQo

「それで今朝のことでしたっけ？　それ、どこまでが実際にあったことですか？」

「歳の数だけバラをちょうだい？　までですわ」

7:名無しNIPPER[saga]
2016/09/30(金) 21:57:28.66 ID:uvyYQkkQo

「……で、本当はなんて言って返されたんです？」

「バラ？　歳の数？　なんだ、節分の豆みたいだなぁ、と」

8:名無しNIPPER[saga]
2016/09/30(金) 21:58:06.76 ID:uvyYQkkQo

「本気で言ってるんですか？　それ」

「本気とは？」

9:名無しNIPPER[saga]
2016/09/30(金) 21:59:11.66 ID:uvyYQkkQo

「…………♪」

「…………」

10:名無しNIPPER[saga]
2016/09/30(金) 21:59:47.39 ID:uvyYQkkQo

どうしてそんなにも意固地になるのでしょう？　

わたくしはわたくし、タチバナさんはタチバナさん。

11:名無しNIPPER[saga]
2016/09/30(金) 22:00:14.24 ID:uvyYQkkQo

「だって、どうせ、大人は……わたくし達の気持ちなんて……勇気なんて……」

「それでも、いいではありませんか」

12:名無しNIPPER[saga]
2016/09/30(金) 22:01:05.63 ID:uvyYQkkQo

「……なんだか呆れました」

「では、わたくしの勝ちですわね♪」

13:名無しNIPPER[saga]
2016/09/30(金) 22:02:58.90 ID:uvyYQkkQo

「それで、だーずんろーず、でしたっけ？」

「ええそうですわ。　dozen, rose」

14:名無しNIPPER[saga]
2016/09/30(金) 22:03:31.85 ID:uvyYQkkQo

「……桃華さんのプロデューサーが、ついたんですか？」

「ええ、お迎えです。心苦しいですがタチバナさん、あなたのプロデューサーがいらっしゃるまではお一人で……」

15:名無しNIPPER[saga]
2016/09/30(金) 22:03:59.98 ID:uvyYQkkQo

「あれ？　桃華は」

「トイレです」

16:名無しNIPPER[saga]
2016/09/30(金) 22:04:40.09 ID:uvyYQkkQo

「ところで桃華さんのプロデューサーさん、一つお聞きしたいことがあるんですが」

「なんだ、あらたまってどうした？　橘ちゃん」

17:名無しNIPPER[saga]
2016/09/30(金) 22:05:37.59 ID:uvyYQkkQo

あら？　それならもしかして、と、ひとつの疑問が浮かびます。

頭のなかのひらめきの電流が体のほうへ漏れだして、手足がぴくりと動きます。

18:名無しNIPPER[saga]
2016/09/30(金) 22:07:15.90 ID:uvyYQkkQo

「あんまり有名でもなんだけど、橘ちゃんも知ってるんだな。博識だね。感心感心」

「…………へぇ」

19:名無しNIPPER[saga]
2016/09/30(金) 22:09:30.53 ID:uvyYQkkQo

「桃華が、それ話したの？」

「つい、さきほど」

20:名無しNIPPER[saga]
2016/09/30(金) 22:10:04.01 ID:uvyYQkkQo

大きく、ハッという音が響きました。

息を飲んだのはタチバナさん？　それともわたくし？　

21:名無しNIPPER[saga]
2016/09/30(金) 22:11:12.96 ID:uvyYQkkQo

「Pちゃま！」

「も、桃華！？」

34Res/19.80 KB

↑[8] 前[4] 次[6] 板[3] 1-[1] l20

このスレッドは過去ログ倉庫に格納されています。
もう書き込みできません。

VIPサービス増築中！
携帯うpろだ|隙間うpろだ

Powered By VIPservice