過去ログ - 黄昏と不吉な夢「デレマス」 -SS速報VIP

過去ログ - 黄昏と不吉な夢「デレマス」

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12: ◆ULuwYLs/ds[saga]
2016/10/01(土) 09:42:33.93 ID:/XND/lWEo

「ありがとう」

「いえいえーそなたはいつもみなの為に頑張っているのでしてーわたくしもそんなそなたの一助になればさいわいなのでして」

13: ◆ULuwYLs/ds[saga]
2016/10/01(土) 09:43:57.07 ID:/XND/lWEo

再度画面を確認してからシャットダウンをクリックしてパソコンをとじる。

「もういいのでしてー？」

14: ◆ULuwYLs/ds[saga]
2016/10/01(土) 10:26:09.96 ID:/XND/lWEo

茜色に染まった帰路を二人で並んで歩く。

道行く人が見えないのは、時間帯だからなのか、それとも芳乃が持っている不思議な力のせいなのか。

15: ◆ULuwYLs/ds[saga]
2016/10/01(土) 10:27:28.30 ID:/XND/lWEo

「そなたは最近、夢を見ましてー？」

どきり、とした。

16: ◆ULuwYLs/ds[saga]
2016/10/01(土) 10:28:27.43 ID:/XND/lWEo

「あれ、こんなところ工事なんてしてたっけか」

いつも女子寮まで使う道がカラーコーンと、工事中と書かれた看板にふさがれてしまっている。

17: ◆ULuwYLs/ds[saga]
2016/10/01(土) 10:29:48.16 ID:/XND/lWEo

「回り道もたまには必要かとー」

隣にいた芳乃が僕の手を引いて歩きだす。

18: ◆ULuwYLs/ds[saga]
2016/10/01(土) 10:57:40.91 ID:/XND/lWEo

いつも通る道が一つなくなっただけなのに、回り道として使っているこの道はまるで、別世界に来たような幻惑的な風景が広がっていた。

ただ、なんとなくだけど僕はこの道を知ってる。

19: ◆ULuwYLs/ds[saga]
2016/10/01(土) 10:58:44.06 ID:/XND/lWEo

「そなたは逢魔ヶ時をご存じでしてー？」

突然隣にいた芳乃が声をかける。

20: ◆ULuwYLs/ds[saga]
2016/10/01(土) 10:59:31.72 ID:/XND/lWEo

……すごく嫌な気分だ。

胃から腸から気持ちの悪いものが上へ上へと押しやってくるように、だんだんとなにか、黒いもやもやしたものがこみ上げてくる。

21: ◆ULuwYLs/ds[saga]
2016/10/01(土) 11:00:07.90 ID:/XND/lWEo

先へ先へと進む芳乃がゆっくりと四つ辻の角を曲がっていく、僕も口元に手をかざしたままそこを曲がってしまった。

「……芳乃。引き返そう」

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