過去ログ - やる夫が正史を書くようです38
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666:高島俊男「三国志 きらめく群像」[sage]
2016/12/07(水) 21:53:51.76 ID:129YBKglo
p48-
『資治通鑑』について
『後漢書』『三国志』のおびただしい記事の、何を採り何を捨てているかである。
重要な事項はみな採っている。それは当然だが、ヨタ話もずいぶん拾って麗々しく
かかげてある。劉備が曹操といっしょに飯をくっていて、「いま天下の英雄は使君と操とのみ」(中略)
(建安四年)とか、諸葛亮と劉gとが二階へあがってハシゴをはずして密談した(同十三年)
とかのたぐいである。まあむかしの歴史家にとってはそういうのが「歴史」であったわけだ。

p72
『献帝春秋』によれば曹操は乱戦のなかで呂布配下の騎兵につかまった。ところが
惜しいことにこの騎兵は曹操の顔を知らなかったものだから、なんと曹操に「曹操はどこだ?」
ときいた。曹操が正直者で「はいわたしが曹操です」と答えれば一巻の終わりだったのであるが、
無論曹操はウソつきだから、「ほれほれ今あっちへ茶色い馬に乗って逃げていったのが曹操です」と指さした。(中略)
・・・というのであるが、これもかねて評判のわるい『献帝春秋』の記事だから、あまりあてにはならない。
しかしおもしろいから『通鑑』にもちゃんとのせてある。温公先生は、「おもしろい話なら
ちょっとくらいウソっぽくてものせたい!」という欲望に勝てないお人なのである。


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