過去ログ - 天の原ふりさけ見れば春日なる...
1- 20
21: ◆cDyTypz3/.[saga]
2016/10/04(火) 22:56:05.24 ID:NypoJ6GT0
大鳳「長10cm砲の最大射高は14000mですから、敵さんのほうが強い装備だとしても15000ぐらいです。弾丸は炸裂弾を使用しているとのことですから、有効射程は14000ぐらいになるんじゃないでしょうか?」

大和「ごめんなさい。浅慮でした」

隼鷹「どっちにしたって射程範囲内なんじゃん。んなこと気にしてたらキリないよ」

隼鷹が溜め息を吐いてそう言う。

飛鷹「・・・やっぱり、水平爆撃はやめたほうがよさそうね」

隼鷹の意見ももっともだと判断したのか、飛鷹は何かを堪えるように強く目を閉じた。

犠牲はできれば出したくない。けれど、赤城さんはもっと辛いはずだ。自分の知らないところへ機を送り出すなんて自分ではとてもではないができることじゃない。

やらなければならないのだ。

飛鷹「三隊に分けて同時突撃をしたいと思うんだけど、どう?」

その発言に隼鷹と大鳳が息を呑む。

甚大な犠牲を覚悟せよ、そう言っているのだ。

隼鷹「・・・話してみて」

飛鷹「まず三機を、その後艦爆を三隊に分けて発艦。最初の三機は偵察機の役目も担ってもらって、敵を見つけ次第触接行動をとり、対空砲の射程範囲外を旋回し続ける。それで敵が私たちの存在を嗅ぎ取って警戒してくれるはず」

飛鷹「その後偵察機が敵を警戒させている間に、発艦させていた三隊を偵察機とは反対の方向から、つまり背後に回り込ませて。その三隊が突撃準備を終えた辺りで三機にはそのまま欺瞞行動をとらず私たちの方に帰ってきてもらうの。そうすれば注意が向く方向とは逆から奇襲に近いものをかけられると思うのよ」

隼鷹「三隊ってのは、どういう形で突撃していくのさ?」


飛鷹「丁度鶴翼の陣形って感じね。中央から行く隊は平常通り水平爆撃をしてもらうつもり」

隼鷹「ちょ、ちょっと待って。それだと翼の部分の味方は敵の直上で爆弾を投下するってことかい?それじゃ急降下爆撃と何も変わらないじゃないか」

飛鷹「ううん、右翼と左翼の皆には航空魚雷を持たせてある。急降下爆撃じゃないわ。・・・艦攻も十分危ないけどね」

隼鷹「魚雷って、換装作業なんてうちら全然やってないよ?」

飛鷹「ごめんね、隼鷹。私が勝手に変えたわ」

舞鶴の技士達が装備を運んでくる段階では、彼らに作戦内容は伝えられていなかった。だから艦戦も艦爆も艦攻も全て持ってきてあったのだ。

飛鷹はそれに気づいてすぐに今言った通りの作戦を決断した。

隼鷹「そんなっ・・・、飛鷹、本気、なの?」

飛鷹「大鳳さんのは変えられなかったから、隼鷹にするしかなかったのよ。お願い、隼鷹、一緒にやってほしいの」

隼鷹「飛鷹・・・」

大鳳「なら私が鶴翼の中央隊をやらせてもらいます」

隼鷹「・・・わかった、わかったよ。やる」

飛鷹「ありがとう、隼鷹」

合意をみたところで大鳳が即座に作戦を詰める姿勢に入った。

大鳳「それで、突撃の進行はどのようにしますか?」

飛鷹「肉を切らせて骨を断つ戦法で行く。左右翼の隊と中央の隊の攻撃開始は完全に同調させる必要があるわ。左右翼の魚雷攻撃の回避困難と対空砲火の精度悪化を招くためにも、大鳳さんの隊の爆撃で敵艦隊を混乱させてもらいたいから」

隼鷹「だけど、敵の防空艦は絶対に輪形陣の中央にいると思う。どうするよ?」

飛鷹「防空艦の対地攻撃力なんて取るに足らないわ。優先すべきは周辺にいるであろう戦艦。戦艦の主砲でも突発的な空襲に対する対空射撃はするだろうから、密集隊形はとれないはずよ。回避行動に関しては現場隊員に全部一任するつもり」



<<前のレス[*]次のレス[#]>>
46Res/83.45 KB
↑[8] 前[4] 次[6] 板[3] 1-[1] l20
このスレッドは過去ログ倉庫に格納されています。
もう書き込みできません。




VIPサービス増築中!
携帯うpろだ|隙間うpろだ
Powered By VIPservice