44:名無しNIPPER[saga]
2016/10/04(火) 20:36:25.37 ID:6BNWGd8K0
朝、目が覚めると泣いていた。
鏡を見ると、目が真っ赤だった。
そこには、いつもの私。女の子の、中学一年生の、いつもの私だ。
……もう、ずっと、私は私。
あの日から、彼が死んでいる事という事に気付いた時から、入れ替わりはなくなっていた。
今までのは全部夢だったのか、と思う。
あの入れ替わりの日々は全部幻で、取るに足らない空想だったのだろうか。
……彼との入れ替わりの日々の報告をしていた日記のアプリは消えていて。
お互いに罵倒しあっていたノートの文字も、元通り。
彼のちょっと汚い文字は全て消え、まるで何事もなかったかのように真っ白になっていた。
それでも、私は一生懸命、3年前の事件を調べ上げた。
調べずにはいられなかった。
彼の事を絶対に忘れてはならないと、心が叫んでいたのだ。
朝、目が覚めても、朝ごはんを食べてるときも、通学中も、授業中も、友達と喋っている時も、お風呂に入ってる時も、寝る前も。
考えるのは彼の事、彼の髪、彼の声、彼の体、彼の性格。
四六時中彼の事ばかり考えている。
いや、私は彼の事しか考えていなかった。
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