19: ◆9HQtX1uR2o[saga]
2016/10/04(火) 23:36:24.94 ID:7ab73rSh0
――他人の邪魔、ね。
アイドル活動なんて、他人を押しのけなくちゃやっていけないと思うんだけど、それをこの女に言ってもどうせ通じないわね。
……ここは、甚だ不本意だけど私が折れるしかない。
「ふう」
一息吐き出して、立ち上がる。
気分を切り替えるため、前髪を払ってから、
「悪かったわ」
そう言葉を返した。
「あの時には気付いてなかったけれど、私の配慮が足りなかったようね」
私が言うと、黒髪の女はぱっと笑顔を浮かべる。
「おう、意外と物わかりが良いな。次は気を付けてくれよ」
そして私の背中をぱんぱんと叩く。
「やめてもらえるかしら」と言ってやると、黒髪の女は「はっはっは」と笑いながら待合室の方へ戻っていった。
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