過去ログ - まゆ「お願いですから、目を開けてください、Pさん……」
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3:名無しNIPPER[saga]
2016/10/09(日) 02:03:05.31 ID:+6qnONHr0
留美
「あら、まだ残っていたのね、P君。お疲れ様。コーヒーでも淹れましょうか?

 砂糖は、多めが好みだったわよね。ミルクは? いらないのね。じゃあ少し待ってて。

 ――お待たせ。熱いから気を付けてね。ところで仕事のほうはどう? 捗ってる?

 そう、順調なの。それにしては疲れた顔をしているけど。少し休憩した方がいいんじゃないかしら。疲れたままやっても能率が悪いだけよ。

 ――ああ。それとも、美優とハグした分、頑張るつもりなのかしら?

 ふふ、珍しいわね、P君がそんな顔をするなんて。そういえばP君、最近は私も送迎や事務処理の仕事が増えて、オフが少なくなってきてるんだけど――もちろん、美優だけを贔屓する、なんてわけはないわよね?

 ほら、ここに立って。手は肩に置いて、ちゃんと抱き寄せて。……うん、そう。それでいいわ。じゃあ、しばらく胸を借りるから。

 ……それにしても、不思議よね。人間ってどうしてこんなことで、こうも心が安らぐのかしら。抱き締める体温があるだけで、いろんなことが些細なことに思えてくる。なんでかしらね。

 あるいは……こうしていることこそが、人間にとって本当に大切なことなのかもしれないわね。抱きしめてくれる人が、抱きしめてあげたい人がいることが、何よりの幸福なのかも。

 ……この際だから、言ってしまうわね。いつも支えてくれてありがとう、P君。私たちのために頑張ってくれて、感謝してる。

 あなたの頑張りに、どれだけ報いているかわからないけど、これからも私、精一杯やるから。だからずっとそばで応援してね?

 ……うん。そう、ずっとそばで。みんなが私に飽きるまで。

 ふふ。P君はいつまで私を働かせるつもりなのかしらね。でも、いいわ。あなたが願うなら、私は応えるだけよ。

 だから、ねえ、もう少しだけ……このままでいてもいい? ……うれしいわ。ありがとう」



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