過去ログ - 文香「決断まで、及びごっこと呼べる日まで」
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◆TDuorh6/aM
[saga]
2016/10/09(日) 15:54:13.10 ID:AqHwWwvvO
からからから
舞い散った枯れ葉が、冷たいコンクリートの地面を叩いて彼方へと向かう。
ビルの間を吹き抜ける風は冷たく、あきなど来ないと言うかの様に鳴いていた蝉はもういない。
吸い込まれそうな高い空は、雲一つない晴天。
太陽は既に傾き始め、私の影は私自身の身長を追い越していた。
「…少し、冷えますね…」
そう言って、隣を歩くプロデューサーさんへ。
ほんの少しだけ、手を伸ばす。
けれど、その手は空を掴むばかり。
行き場をなくした私の片手は、すぐさま胸元へと戻された。
お互い、無言で道を進む。
何て事はない、いつも通りの帰り道。
事務所から最寄駅までの、ありふれた数十分。
けれど、しかし。
私の胸は、今までにないくらい締め付けられていた。
思い返すには、真新しい記憶。
ほんの、二十と数時間前。
昨日の私が、事務所を出る。
その直前に告げられた言葉から、最後の一日が始まった。
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