過去ログ - モバP「橘ありすとだらだらだら」
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4:名無しNIPPER
2016/10/10(月) 22:09:14.89 ID:xMif1jfho
 ◇

渋々布団から這い出す。
さらば、俺の惰眠よ。

俺の哀愁漂うオトナな背中になにか思うものがあるのか、ヤツは胡乱げな目をしている。

「そんなに沢山寝たいなら、早く寝ればいいだけじゃないですか」

分かってない、こいつは分かっていない。
深夜まで特に意味もなく、時間を無為に過ごし、昼頃まで眠りを貪ることの幸福さを。

「……別に、一生分からなくていいです」

俺が懇切丁寧にそれを説いてやるとありすは溜息を一つ吐き出してそっぽを向いた。

「ククク、我と共に惰眠を貪ろうではないか」

特に意味もなく吾輩っぽいキャラで言ってみる。

「……共に、……わたしと一緒に、ですか?」
「臆したか、ニンゲンの少女よ!」

なぜかありすは口を紡ぐ。
俺がいちいちスベってるバカだから唐突に黙るのやめて。

「……し、仕方ないですね。どうしてもというなら、わたしが一緒に―――」
「まぁ、お前のせいで目ぇ覚めちゃったからもう寝ないけどな」

ふぅ、息を吐いて毛布を畳む。
自然とくぁぁ、と欠伸も一つ出た。

「……てーいっ」

なぜか背中からありすの蹴りを受けて畳み掛けの毛布ごと布団に蹴り込まれる。
振り返った時に見たありすの瞳は冷たいものを秘めていた気がする。

 ◇


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