過去ログ - 白菊ほたる「幸せ願う」クラリス「笑顔の偶像」
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14: ◆kiHkJAZmtqg7[saga]
2016/10/13(木) 22:48:38.16 ID:mzegZ2Br0
「ほたるさんは、私にこの場所を守る力をくれました」

「あなたの感謝に、どれほど救われたことでしょう。ここに来てよかったという言葉に、どれほど励まされたことでしょう」

「この場所が誰かを笑顔にできるのだと、ここに在ってよいのだと気づけたとき、どれほど嬉しかったことでしょう……!」

「いつかまたこの場所で。それを夢見て歩く力を貰いました」

それは私の願いとよく似ていて。

私たちはお互いによく似た未来を求めて、あの人の手を取ったんだ。

「あなたは、私にとってこれ以上なく輝いた存在でした。皆に笑顔を、希望を、幸せを与えるのがアイドルであるならば」


「私にとって最高のアイドルは、いつだってほたるさんただひとりです」


視界が白く広がる。

頭を通り過ぎるのは、私の原点。たくさんの人の顔。

私の笑顔を見て、喜んでくれる人たち。

――いつか自慢させていただきますね

そうだ、そうだった。……そうだったんだよ。

――私があなたをアイドルにします

そう言ってくれる、応援してくれる人がいるから、私はずっと頑張ろうって思えてきた。

だって、不幸なんかより、幸せを見つけたいから。

顔を上げて、ぐるりと私の周りを、この教会を瞳に焼きつける。

クラリスさん、礼拝堂の綺麗なステンドグラス。ここからは見えないけど、外にはいくつもの建物と、整えられた木々。

クラリスさんが、私と出会って守ろうとした場所。そこは、ただただ素敵に思えて。

ああ、やっぱり。もうぼやけてなにも見えなくなっちゃった。

だって、嬉しい。嬉しくて嬉しくて嬉しくてどうしようもない。

こんなにも素敵な場所を守る力を、私はあげることができたんだ、って。そう思ったら、やっと私を信じられた。

不幸だって乗り越えられるって、やっと思えたから、だから。


「私、頑張ります……!クラリス、さんの……この場所のっ、ぜんぶのためにっ!!」


「……では、行きましょう。共に手を携えて」



差し伸べられた手を、今度は並んで歩くために。


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